「生のクルミは体に悪い」「毒がある」といった情報を見かけて、不安に感じた方も多いのではないでしょうか。インターネット上では、酵素抑制物質やカビ毒などの専門用語だけが先行し、どの程度気にすべきなのか、どこからが危険なのかが分かりにくいのが実情です。安心してクルミを食べるためにも、生クルミにリスクはあるのか、食べる際にどこまで気をつけるべきなのかを知っておくとよいでしょう。
当記事では、生クルミが「危険」と誤解される理由や保存のコツ、生クルミをおいしく楽しめるレシピなどを紹介します。
生クルミには「アブシシン酸(アブシジン酸)」という酵素抑制物質が含まれています。アブシシン酸は植物ホルモンの一種で、発芽の抑制や落葉、組織の成熟・老化など、植物が環境変化に適応するための重要な役割を果たしています。「酵素抑制物質」という名称のせいか「生クルミには毒がある」、「人体に害がある」と誤解されることがありますが、毒ではなく、人への健康被害を示す科学的根拠もありません。
厚生労働省は食品衛生法および食品安全基本法に基づき、アブシシン酸を「人の健康を損なうおそれのない物質(対象外物質)」として位置づけています。また、食品安全委員会による評価でも健康影響は認められていません。そのため、一般的な量の生クルミを食べることは問題ありません。
生クルミそのものに毒性はありませんが、傷んでカビの生えたクルミは注意が必要です。クルミに発生するカビの一部は「アフラトキシン」などのカビ毒(マイコトキシン)を作り出す場合があり、摂取すると肝臓への悪影響など健康リスクを引き起こす可能性があります。カビ毒は加熱しても分解されにくく、見た目で汚染の有無を判断することも難しいため、カビや変色が確認できるもの、苦味や酸味など味に違和感があるものは食べずに処分しましょう。
また、酵素抑制物質が気になる方の中には、生クルミを水に浸す方もいます。しかし、浸水させたクルミは傷みやすく、カビも生えやすくなるため、衛生面に十分注意が必要です。新鮮なクルミを適切に保存し、異常がある場合は口にしないことが基本です。
一般的にクルミは脂質や食物繊維を多く含むため、消化吸収の良い食品ではありません。食べ過ぎると胃腸に負担がかかり、胸やけや気持ち悪さ、便秘、下痢といった不調を引き起こす可能性があります。
クルミなどのナッツの適量は1日当たり約25~30gが目安とされています。脂質を多く含む食品は消化に時間がかかり、就寝前に摂取すると睡眠中に消化活動が続き、睡眠の質を妨げる可能性があります。そのため、就寝前の摂取は避けましょう。また、よく噛んで食べることで消化の負担を軽減できます。しっかり噛むことは、消化を助ける大切な習慣です。
生クルミはそのままでも香ばしく、料理やお菓子にも幅広く使えます。ローストして風味を高めたり、調味料やたれに加えたりとアレンジも自在です。ここでは、生クルミをおいしく楽しむための食べ方を3つ紹介します。
生クルミはそのままでも食べられますが、ローストすることでカリッとした食感と香ばしさを楽しむことができます。ローストしすぎると苦味が出やすいため、様子を見ながら加熱するのがポイントです。
■材料
| オーブン | 150℃で15分ローストする。途中で数回混ぜてムラを防ぐ。 |
|---|---|
| 電子レンジ | 耐熱皿に重ならないように並べ、600Wで2分ごとに混ぜながら5~6分加熱する。 |
| フライパン | 弱めの中火で2~3分ほど炒り、焦げないように混ぜ続ける。 |
ローストしたクルミをとっておく場合は、加熱後は粗熱を取ってから密閉容器に入れ、冷蔵庫で保存してください。ロースト後は酸化しやすいため、早めに食べきりましょう。においの強い食品と一緒に保管すると風味が移るので注意してください。
お正月に余ったお餅を手軽にアレンジできる一品です。香ばしく炒ったクルミと甘じょっぱいみそあんが相性抜群で、素朴ながらもやみつきになる味わいです。
■材料
| 1 | クルミをフライパンで空炒りし、香ばしい香りが立ったら取り出す。 |
|---|---|
| 2 | すり鉢でクルミをすりつぶし、(A)の調味料を加えてよく混ぜ、クルミみそあんを作る。 |
| 3 | 餅に十字の切れ込みを入れ、熱湯で柔らかくなるまでゆでる。 |
| 4 | ゆで上がった餅をクルミみそあんに加え、全体にからめる。 |
餅はゆで過ぎると溶けやすくなるため、柔らかくなったらすぐに引き上げるのがコツです。焼き餅で作る場合は、表面を軽く焦がすと香ばしさが増し、クルミの風味がより引き立ちます。仕上げに少量の炒りごまを振るのもおすすめです。
以下では写真付きでクルミ味噌もちの手順を紹介していますので、ぜひご覧ください。
生クルミを使った、風味豊かな豚しゃぶサラダです。クルミのコクと香味野菜の爽やかさが絶妙に調和し、冷めてもおいしく食べられます。
■材料(4人分)
| 1 | たまねぎは薄切り、薬味ねぎは小口切り、みょうがと大葉は千切り、カイワレ大根は根元を落として半分に切る。 |
|---|---|
| 2 | クルミを細かく砕く。 |
| 3 | ボウルに(A)を混ぜ、砕いたクルミを加えて香味だれを作る。 |
| 4 | 3にたまねぎを加えて軽くなじませる。 |
| 5 | 鍋に(B)を入れて沸騰したら中火にして、豚肉をさっとくぐらせて火を通す。 |
| 6 | 肉を引き上げて水気を切り、すぐに香味だれに加えてからめる。 |
| 7 | 粗熱が取れたら器に盛り、野菜とトッピング用クルミをのせる。 |
火を通した豚肉を熱いうちにたれにからめて冷ますと、表面がパサつかずにうまみがしっかり染み込みます。また、ゆで湯に塩と酒を加えることで下味代わりになり、豚肉のうまみを逃さないため、分量はしっかりと量って入れましょう。
料理の写真やレシピの詳細を知りたい方は、以下もぜひご覧ください。
クルミはナッツ類の中でもオメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)を多く含む食品として知られています。α-リノレン酸は植物由来の必須脂肪酸で、体内で青魚の脂に含まれるEPAやDHAに変化します。これらは中性脂肪を減らし、血管をしなやかに保つ働きがあることから、健康意識の高い人に注目されている成分です。
また、鉄・マグネシウムなどのミネラルも多く含まれます。鉄は赤血球中のヘモグロビン生成に不可欠で、不足すると貧血や倦怠感を引き起こします。マグネシウムは骨の形成を助け、酵素の働きを支えるほか、筋肉や神経の正常な機能を保ちます。
さらに、ビタミンE、葉酸、銅、食物繊維も含まれ、コレステロールゼロで低糖質、グルテンフリーという点も魅力です。
クルミは油分を多く含むため酸化しやすく、また湿気や温度変化に弱いため、常温で長期間置くと風味や食感が劣化しやすい食品です。密閉容器に入れて、直射日光が当たらないできるだけ涼しい場所または冷蔵庫で保存しましょう。
クルミの酸化が進むと、クルミ本来の風味や薄皮の渋味・苦味ではなく、油が古くなったようなにおいや、苦味・えぐみが強く出るのが劣化のサインです。こうした変化を感じた場合は、食べずに処分するようにしましょう。
クルミは、オメガ3脂肪酸や抗酸化成分、鉄・マグネシウムなどのミネラルを含む健康的な食品です。生クルミに含まれる酵素抑制物質「アブシシン酸」は安全性が確認されており、一般的な量を食べても健康被害が出る心配はないとされています。ただし、カビが生えたクルミはカビ毒による健康リスクがあるため注意が必要です。
「クレイン社 カリフォルニア生クルミ」は、カリフォルニアで殻割り後すぐに酸素を抜き、窒素を充填して酸化を抑制した商品です。保存料、食塩不使用で、採れたてのような生クルミを楽しめます。
カリフォルニア産フレッシュパック生クルミシリーズ – 株式会社デルタインターナショナル
キャンポス ブラザーズ社のサステナビリティ アニメーション動画
デルタの世界のパートナーをご紹介!